数あるHONDA空冷400でも特にお気に入りのスタイルなのがこのCBR400Fです。
絶版車の世界をほとんど知らなかった頃に、有名店の中型車売り場で「どれが一番好き?」と聞かれ、選んだのがCBRだったんです。
実はそのマシンには「BEETテール」が付いていて「釆女華の趣味はヤンキー傾向」という周囲のお墨付きを頂きました。しかし、このCBRはヨンフォアやCBXよりも実車を入手するのが困難になっていて、撮影車両探しに大変苦労しました。
出会いは塗装ブースの中。埼玉県八潮にあるBobbyさんの塗装ブースで解体目前の車両を発見。撮影用に走らせてもらうことに。
その結果、奇跡のコンディションのセミレストアCBRが誕生することになりました。
先輩方が妙に興奮する「モリワキフォーサイト」が私の目には新鮮で、クラシックな70年代車よりもレーシーに進化した80年代車に魅かれるのは、私がサーキットでレースクイーンなどのお仕事をしていたからかもしれません。
「日本海まで走れ」
二度ほど軽く走った後、初めてのロング走行に出ることになりました。
目指すは日本海。
実はこのCBR400Fは馬力規制が施行される前の1983年製なので、同級生が乗っていた水冷ネイキッドよりも最高出力は上手の58馬力なんです。しかも可変バルブ機構(通称REV)がついているので、高回転になるといきなり排気音が甲高くなり、パワー感が増します。
高速走行で当時のホンダパワーを堪能した忘れられないマシン、また乗りたい一台です。